紫式部日記で使用されている「白し」について

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要旨

源氏物語と紫式部日記で比較したところ、紫式部日記で多く使われている単語に「白し」があった。ほか紫式部日記で使用されている語は源氏物語でも多く使われていたが、白しに関しては顕著に多かったため、これ注目し、考察した。源氏物語と紫式部日記の形容詞の抽出に関しては日本古典対照分類語彙表を用いた。紫式部式部日記本文中の白しの抽出は、岩波文庫の紫式部日記から、本文の中から探して、その修飾の対象含め、まとめた。

 結果:①源氏物語の形容詞

    「なし」が一番多い。白しや色に関しての語は、特に多かった形容詞の中の十語には入っていない。

   ②紫式部日記の形容詞

    源氏物語と同じく「なし」が一番多い。頻出度から考えて、「白し」が多いことがわかる。

   ③「白し」の対象先

    「容姿」「筥」「刺繍」が多い。

 考察:白の対象になっているものの多くは、日常生活で使うもの。 御産の儀では、周りのものをすべて白で統一するため、その場面での表記が多い。夜を白いと感じるのは、街灯などなかった当時の満月の夜はほかの日と比較してとても明るく感じられたからである。当時の染色技術から考えて、私たちの考える白と、当時の白はすこし違うものではないか。(和紙のような少し温かみのある色?)